就労継続支援B型 カイコウM
支援者 前田 俊司
利用者 国松 弘
主な作業内容は何ですか?
前田 園芸用のクリップの組み立てを皆さんにやっていただいています。クリップの形は小さい洗濯バサミをイメージしてもらえればと思います。小さな金属いつかにパーツをひとつづつはめて、組み立てていきます。
基本的にはクリップの作業がメインですが、他にもコーヒー豆の仕分け作業をやっています。割れていたり、虫が食っていたりするもの、形がおかしいものや育ちきっていないものを選別しています。選別していない豆を焙煎してコーヒーに入れると雑味が残るといわれています。質の良いコーヒーを皆さんに飲んでいただきたいので、コーヒー豆の仕分ける作業をやっています。ゆくゆくはコーヒーを焙煎して販売する作業もしていきたいと考えています。
「カイコウ」という名前にはどのような由来があるのでしょうか?
前田 「カイコウ」はカタカナなんですけど、カイは皆様の「皆(カイ)」。コウは幸せの「幸(コウ)」。「皆さんが幸せになってもらえるようなお仕事をしたい」ということで名前をつけたと聞いております。
作業内容とカイコウMさんが設立された背景とは関連があるのですか?
前田 京都に別会社の「カイコウ」という事務所がありまして、そこで元々クリップの仕事を行なっていました。それを引き続きこちらでもしています。
「カイコウ」は代表の竹内が山科で始めたんですけど、竹内は大津市出身なんです。ですので「やはり地元の方のためにも」ということで、今年の2月に「カイコウ M」をオープン致しました。
働く上で事業所として心がけていることはありますか?
前田 一日通して来ていただいている方にずっと同じお仕事をしてもらうのはしんどいと思うので、メリハリや変化をつけるために、午前と午後とで違うお仕事をしてもらうようにするなどして工夫をしています。逆に「一日通してずっと同じ仕事でもいいよ」という方には同じ仕事をしてもらっています。そこはご本人の意思を尊重します。ご本人の希望に合わせてお仕事をしてもらっているのが国松さんに合ったのかな、と感じています。
インタビュアー(以下:イ) 国松さんから見ると、自分が希望する静かな雰囲気でしっかりと集中でき、空気感は明るく、仕事内容は自分に合うものを支援員さんにリクエストしやすい、という環境が合っていたということでしょうか。
前田 そうですね、国松さんもどんな仕事がいいかはっきり言ってくれますし、作業に慣れた後は長時間でも取り組んでおられます。
働く人が増えたら嬉しいですか?
国松 嬉しいです。
イ そうですよね、新しく来る人も国松さんが楽しく働いているところを見て、より一層やる気が出るかもしれないですね。
お給料で何か買いましたか?
前田 食べるものかな。
国松 (頷く)
イ そうなんですね、お仕事そのものが楽しくてここに通われている部分が大きいのでしょうか。
国松 (頷いた後に)帰りにスーパーなどに寄って食べ物を買って帰ったりしています。
イ ちょっとした美味しいものを買うのってすごく楽しいですよね。
国松 そうですね。
「この作業所で働こう」と思った理由は何ですか?
前田 ここに決めてくれたのは、雰囲気がいいからですかね。
国松 (頷く)
前田 国松さんはね、実はここに来てくれた第一号の方なんです。最初は支援員しかいなかった中で、国松さんは入る前に「静かな環境がいいな」とおっしゃっていたので、入ってきてもらいやすかったのかなと感じています。
今はここでやりがいのあるお仕事を見つけたこともあり、用事があるとき以外は一日も休まず、平日にずっと来てくれています。
今のお仕事で大変なことはありましたか?
国松 大変だったことは仕事を覚えることです。すごく細かい作業だったので最初は難しかったです。
前田 最初は、輪つかにパーツをはめ込むだけの作業をしてもらっていました。徐々に慣れてきて、今では最初から最後までしてもらっているので、国松さん自身のお仕事のレベルも徐々に上がってきています。
これからやってみたいお仕事はありますか?
国松 うーん(考え込む)
前田 コーヒーを淹れてみるとか?
国松 (頷く)
イ いいですね。ここで焙煎もして、豆も挽いて。
前田 一回練習で国松さんに淹れてもらったことがあるんですけど、すごく楽しそうでした。コーヒーがとてもお好きなんですよ。
イ 性格に合っていらっしゃいそうですね。
前田 そうなんですよ。何回かやってもらうことがあったんですけど、それがまんざらでもない感じだったんです。
イ またそういう機会ができたらいいですよね。大変お似合いだと思います。
国松 ありがとうございます。
今後はどのような事業所にしていきたいとお考えですか?
前田 今は定員が十名から二十名ほどなので、(定員までゆとりがあるため)まずはより多くの方々に来ていただきたいです。
また、それに伴って様々なカラーを出していけたらなと思っています。私は高齢者に関わる仕事をずっとしてきましたし、他のスタッフも様々な経験を持っています。
なので利用者も色々な方々に来ていただきたいな、という風に思っています。
雑誌を読んで下さっている方々に向けて
前田 失敗を恐れず、どんどん色んなことにチャレンジしてほしいです。
失敗してもいいので、自分に合ったものを見つけたり、何か自分のやりたいことを掴んだりしてほしいと思います。
とにかく、色々とチャレンジしてみてもらいたいです。